講師: 高村 亨 (たかむら とおる) 先生
平成9年に松下電子工業(株)半導体事業部退職後、
北陸先端科学技術大学院大学で分子生物学、大阪市立大学大学院で地球科学を学ぶ
「益富地学会」や関西の「鉱物クラブ」に所属し、現在「鉱物クラブ」の代表として活動中
講演中の高村先生 熱心に拝聴中の会員
この日は58名の参加で「地元高槻はどのようにしてできたか―地球も高槻も動いている―」を学びました
講演
*趣旨: 高槻の地面の地質 (図)による考察(構成)
*内容:(第1章〜第3章)
第1章:高槻層Tkm,Tksが出来た頃は
ペルム紀(2億8900万年〜2億4700万年)後期です
・ Tkm:摂津峡周辺(岩石の種類→非常に硬い泥岩)
・
Tks:高槻北部周辺(岩石の種類→砂岩、砂岩泥岩互層)
⇒コノドント化石発見(サンプル有)
第2章:帯状の地層はどのように出来たか(付加帯)
地球表面は10数枚のプレートで覆われ境界でぶつかり合ったり沈み込んだりする(地震発)
日本の周りは4つのプレートに囲まれ、特に海洋底が湧き出している太平洋プレートが移動し、
プレート上の島や突起が本土にぶつかりゴミ溜めの様になって地形が形成される
⇒西南日本内帯の付加帯の形成(プレートの移動は爪の伸びる速さぐらいのイメージ)
第3章:その他の高槻地形の特徴 (*) いずれも海洋プランクトン
・出灰地区⇒ H層(三畳紀2億4700万年〜2億1200万年):石灰岩(生物岩)紡錘虫*
・本山寺地区(同上)⇒
Hc層:チャート(生物岩、サンプル有) 放散虫*
・摂津峡⇒ Grs層(白亜紀1億4300万年〜600万年)摂津峡花崗岩(黒雲母花崗岩)
・上/下の口地区⇒ Ol層(第四紀180万年〜)大阪層群最下部:礫層、砂層(かきの化石)
・高槻市街⇒ a層(第四紀):現在は湿地堆積物(礫、砂、粘土)
*感想
地球も高槻(日本)も動いている、日本に生まれた以上地震は諦めないといけない、10万年
毎に
氷河期があり現在は間氷期であるなど高槻の地質図や岩石・化石サンプルでお話をして頂いた。
今回のテーマは、少々硬い話なので参加人数を心配をしたが、一般参加は44名と盛況であり、
参加会員は人類誕生前の途方もなく遙か昔の日本や大陸の姿に思いを馳せ、興味深く講師のお話に
聞き入りました 。