○ クラブ活動状況(最近イベント)


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☆第79回 奇観青土ダム・国宝善水寺 晩秋滋賀の旅

2017(平成29)年1130()

参加者36

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今回は 滋賀県でもあまり訪れることのない、言わば隠れた名所を訪ねる。

世界にも例のないという洪水吐を持つ青土(おおづち)ダムを見学し、

古い歴史の由緒ある善水寺、兵主大社に参拝する。

国宝の本堂、国指定名勝の庭園を拝観

 
 数日前の天気予報は、今回もまた、雨とされていて心配したが、最新予報では曇りに変わった。何とか1日降らないようにと、願いと期待を込める。
 定刻10分前には全員が揃い、運転手さんから安全運転の宣言と、シートベルト着用厳守の要請を受け出発する。先ず、代表から会員さんの訃報の報告があり故人を偲ぶ。次に、文芸クラブ創設以来、長年会の運営に尽力された世話役1名が、健康上の理由で退任されることが報告された。
 今回の訪問先、見どころについて、担当委員から解説をする。滋賀県は国宝、重要文化財の保有数において、東京、京都、奈良に次いで、第4位であると紹介があった。古来、東西、北陸の交通の要にあって、文化が発展したのであろう。今日の訪問先も歴史的に貴重な由緒ある所で、どんな新発見に出会えるか期待が膨らむ。今回も委員制作のオリジナルDVDで、女声ナレーションにより解説をする。訪問先の見どころについて、画像付きの説明は大変分かりやすい。
 道路状況の読めない171号も今日はスムーズに流れ、大山崎インターチェンジから京滋バイパスを経由、最初の訪問先、「青土ダム」に向かう。長い宇治トンネルを抜けると、車窓に赤や黄色に染まった滋賀県の山々が広がる。天気は快方に向かっているようで、所々眼下に霧に包まれた町が見え、晩秋の景色も楽しめる良い旅になりそうな予感がする。
 途中、甲南PAでトイレ休憩を取り、9時半に青土ダムに到着した。

青土ダム

 青土ダムは、琵琶湖に流れ込む川で最大とされる、野洲川の上流に建設された洪水調節・上水道・工業用水を目的とした多目的ダムである。堰堤はコンクリートを使わず、岩石と土を積み上げたロックフィル方式で堰堤の上面は、県道9号の道路になっている。

 
ロックフィル式ダム堰堤から全景を望む             半円錐形の洪水吐
 溢れた水を流す、常用洪水吐は世界にも例のない半円錐形(すり鉢型)の変わった形をしており、水が溢れておれば、珍しい光景が見られたのだが、残念ながら今回、水量が少なくその様子を見ることが出来なかった。
  右下の写真は、世話役の一人が、約一か月前ツーリングの途中で撮影したものです。 
      (ネットからのパクリ画像でありません)
堰堤上の歩道を散策 (☆)  すり鉢状の吐水口に流れ落ちる水 (▽) 
 
【JA花野果市 水口店】
 ダムから30分ほどで、JA花野果市(はなやかいち)水口店に到着。地元の捕り立て新鮮野菜や食材が、たくさん売り出されるが、午後は売り切れ商品が出るということで、早い時間に立ち寄ることにした。
 朝から地元や、周辺の人たちが徒歩、自転車、車で来店し大変賑わっている。
主婦である会員さん方も、思い思いの品を手にされていた。
  
いろいろな農産物を販売 (☆) どれを買おうか品定め (☆)
 
【やまりゅう】
 今日の昼食は、和の趣きあふれる料亭 「やまりゅう」で、湖南三山名物料理 「五十三次石部宿会席」をいただく。 地元産、四季の素材を活かした料理が評判のお店である。
 席に着くと 「北摂文芸クラブ御一行様」と書かれた お品書きが添えてあった。
名物は山芋鍋で、中身を少し食べた後、山芋を一口大に分けて鍋に入れて、マシュマロのような食感と、
だしのうまみを味わってくださいと説明された。
 
みんなの健康を祈念して乾杯 (◇)
やまりゅうさん 入口 (☆) 五十三次石部宿会席
 
【臨時総会】
 昼食を堪能の後、臨時総会を開催。北摂文芸クラブの閉会理由について、世話役から再度継続が困難な現況を説明し、アンケートの集計内容を報告。大勢として閉会の方向であることを表明した。 
これに対し、一部、継続希望の意見も出され、意見交換を行った。
食事後の臨時総会-1 (☆) 食事後の臨時総会-2 (☆)
 
【善水寺】
 歴史は古く奈良時代の創建と伝えられる。平安時代の初め最澄が、寺の百伝池の霊水を、恒武天皇に献上したところ病気が平癒したことから、善水寺の寺号を賜ったと言われる。
 本堂は650年前の再建で、檜皮葺の美しい屋根の形を持ち、昭和29年国宝に指定されている。
善水寺 国宝本堂前で記念撮影 (◇)
 本堂内で、住職から寺の由来と祀られている仏像などについて説明を受ける。ご本尊は座高 1mの薬師如来坐像で、秘仏として厨子の中に納められている。一昨年、14年ぶりに御開帳されたが、今後、いつ開帳されるか決められていないという(不定期開帳)
 明治の終わり頃(100年前)、この仏像を修復した際、体内に納められていた籾が見つかり、この籾が、1000年余の時を経て発芽し米が収穫できたとのこと。命の糧、一粒の米も、食べ物全てに、感謝の念を持って大切にいただくよう、また、このことを子孫に伝えなければならないと教えを受けた。その後、寺所蔵、重文指定の十躯を超える仏像を拝観し、寺の名前の由来となった百伝池、善水元水を見学した。
 紅葉は、見ごろを過ぎていたが、所々まだ黄・紅色の葉を保つ木が残っており、庭の景色を鮮やかに引き立てている。
善水寺 境内を見学 (☆) 名残の紅葉が色鮮やか (☆)
庭を眺めながら散策 寺号由来の善水元水 (☆)
 

【兵主大社】

兵主大社は、平成30年(来年)に建立1,300年を迎えるという歴史ある神社で、
八千矛神(
やちほこのかみ)をお祀りする滋賀県下でも有数の古社である。

朱塗りの鳥居前で記念撮影の後、足利尊氏の寄進と伝えられる楼門をくぐり、玉砂利の参道を進むと、その奥に拝殿と本殿がある。
 
兵主大社鳥居の前で女性陣 記念撮影 (◇)
兵主大社鳥居の前で男性陣 記念撮影 (◇)

 先ず、拝殿前の待合所で神職の方から神社の説明をいただく。
「兵主」と名付けられた神社は全国に50社近くあり、多くは中国から鉄文化が伝来した地に建てられて
いるとのこと。
「つわものぬし」と読むことから武将の信仰が篤く足利尊氏、源頼朝、徳川家などから崇敬されてきた。

社殿南には、池を中心とした庭園がありますが、これは人が見るためでなく、神仏のために造られたとの
こと。国の名勝に指定される美しい名園で、一面苔に覆われており、近江の苔寺と称されているそうです。

 拝殿でお参りをした後、名園を散策する。緑の苔と終わりに近い名残の紅葉とのコントラストが美しい。
神職さんの説明を熱心に拝聴 (☆) 名庭園を拝観 (☆)
庭園の紅葉が池に映える 参道を帰路に向かう
 終わりには、先ほどの待合所で、石油ヒータに手をかざしながら、お茶、コーヒーの接待をいただき、
温かいおもてなしに感謝。冷えてきた体を温めることが出来た。
 

【鮎屋の郷】

 最後は、近江の産品は何でも揃い、滋賀県最大とされる土産物店でショッピング。
 広大な駐車場を構え、広い店内には名物の佃煮類や巻物、お菓子類が並び何を買おうか迷う。いろいろ試食をして、味を確かめた上で品定めをしていた。
鮎屋の郷 これより先 撮影禁止 (☆)
 
 帰りは、琵琶湖大橋を渡り、湖西道路を通行したが、こちらも懸念した渋滞は無く、京都東インターから名神高速道路を経由、交通は順調に流れ、快適なドライブでした。
 今回は、滋賀県であまり訪れることのない穴場的なところでありながら、歴史的価値の高いところ、珍しい景観のところを見聞することが出来て、有意義な旅となった
 紅葉のシーズンは終わりながら、所によってまだ見ごろの木もあって、今年最後の紅葉狩りを楽しむこともできた。青空であったならと悔やまれるが、雨が降らなかったことは幸いであったと喜びたい。
 最後に、世話役から次回例会の行先概略説明、添乗員さん、ドライバーさんへのお礼を述べ、添乗員さんの挨拶を受け、6時前に高槻市役所前に無事帰着、周りはすっかり夕闇に包まれていた
 
 
 

<写真>竹内一朗(◇) 見城好豊(☆) 中本雅幸(▽) 下田紘一(無印)  <文>下田紘一