☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

☆第77回 国立近代美術館・東福寺 薫風の旅

2017(平成29)年525()

参加者47

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆

今回の旅は 文芸クラブの長い歴史の中でも初となる、美術館の見学が計画された。
また、京都伝統産業ふれあい館」で京の伝統工芸について学び、

平安神宮と東福寺に参拝する。
京都の伝統に触れ、新たな発見を求める旅になる事を期待する。

天気は雨。長く晴天が続いたのに、何で今日に限って雨になるのか!と、恨みの一言も、言いたくなるが、植物にとっては恵みの雨となった。午後には回復との予報に期待して、定刻5分前に出発する。
 添乗員さんの本日のスケジュールと諸注意、世話役から前回の旅のことを書いた「作品集」と、今回の訪問先について説明。
 美術館は、人によって見かた、感じ方はまちまち。予備知識として、今回の展示品の見どころについて担当委員から、解説があった。著名作家として、安井曽太郎、佐伯祐三の油彩画、河合寛次郎の陶芸作品がメインで、プラス“とんでもない”ものが出品されているとのこと。
 道路状況は概ね順調で、約30分で山崎インターチェンジから高速道路に入る。短い旅程ではあるが、早くに家を出ている方もあり、桂川パーキングで一旦トイレ休憩をとる。高齢者には有難い計らいである。その後、京都東インターチェンジを出て、三条通りを経由、9時15分には最初の訪問先、「京都伝統産業ふれあい館」に到着した。

【京都伝統産業ふれあい館】

 京都市は、古い伝統産業と、新しい先端技術産業が共存する産業構造を持つという。学芸員さんから、京都には国指定の伝統工芸品が17品目あり、日本で一番との説明を受ける。(2位は東京、新潟の各16品目)。 
 指定には、「日常用に供されるものであること」、「製造過程が手工業であること」、「100年以上の歴史を有する伝統的技術であること」、「主な原材料が天然素材であること」、等の要件を満たさなければならないとの説明に、伝統工芸の奥深さを改めて知る。更に、ここには、京都府、京都市が認定する伝統工芸品を含め、74品目約500点の資料が展示されているそうだ。

     
 展示室の模様(ホームページより)            許可を得て西陣織の実演を撮影 (☆)

代表的には、西陣織、京友禅、京くみひも、清水焼、京扇子、京うちわ、など、なじみ深いものであるが、伝統工芸士の手による製品は、精緻を極めた、芸術品とも言えるような素晴らしいものばかりであった。展示品には、日常的にはとても使えないような、高価な値段が付けられていたが、売店ではお土産にも手ごろな価格の品が販売されていた。
   (館内は、撮影が禁止されており一部ホームページの画像を転用した。)

  

【京都国立近代美術館】

 日本に五つしかない“国立”の美術館を見学する。当館は、1万点以上の収蔵品を有し、その中から年5回程度展示品を入れ替えて公開している。


美術館ロビーで記念撮影 (◇)

 今回は、佐伯祐三の「裏町の広告」、安井曽太郎の「孔雀と女」と、河合寛次郎の陶芸作品が見どころとなる。他にも、仏教画、創作アクセサリーなど多数が展示される。
 また、一室に陶器製の小便器が展示されていた。「何でここに、こんなものが?」、「これが芸術作品?」と、怪訝に思われたことでしょう。これが問題の、マルセル・デュシャンが100年前に制作した
「泉」と題する“作品”で、ある美術館からは出展を拒否され、非難、罵倒され、「芸術とは何か?」を世に問うこととなり、長年にわたる論争を引き起こし、現代アート論に大きな影響を与えたのだそうです。

 
展示品を熱心に鑑賞- (☆)                展示品を熱心に鑑賞- (☆)

【昼食 京料理 六盛】

昼食は、平安神宮の裏手、疎水のほとりにある京料理の六盛で「手をけ弁当」をいただく。
まず、いつものように元気に参加できたことを祝し、乾杯でスタート。 続いて新しく入会、初参加された会員さんの紹介があった。
 六盛は、京料理一筋に110余年の歴史を持ち、有名人が度々訪れ、テレビでも取り上げられている老舗料亭で、「手をけ弁当」は看板メニューとなっている。
 18種類もの食材を使用しているとの事で、素材の味を引き出す薄めの味付け。これらが手桶の器に色鮮やかに盛り付けられていて、見た目にも食欲をそそる。
 今日は、「六盛で“手をけ弁当”を食べた」を、土産(話)にしよう。


健康を祝して乾杯 (◇)
 
手をけ弁当                 和やかに談笑

【平安神宮】

 昼食処の「六盛」から歩いて5分ほどで平安神宮に着く。このころには、雨はすっかり上がり薄日が差してくる。湿度が高く蒸し暑い。今回のタイトル「薫風」は、何処に吹いているのか。
 平安神宮は何度か来ているが、鮮やかな朱塗りの建物が目に飛び込んでくる。
いつもは、建物だけを見て帰ることが多いが、今回は拝殿前まで足を進め、丁寧にお参りをした。左近の桜は、側で見るとかなりの巨木で、老木でもある。長年、銘木として慕われており、樹齢100年以上といわれるが確かなことは不明だそうだ
 
先ずは手、口を清めてお参り (☆)               応天門を通り大極殿へ (☆) 
 
お参りを済ませお疲れ様 (☆)                        左近の桜の前で (☆)
【東福寺】

平安神宮を後に、東大路を南下、20分ほどで、今日の最後の見どころ東福寺に到着。先ずは、男性、女性に分かれて記念撮影をする。


方丈・庫裡前で女性、男性別に記念写真 (◇)

紅葉の名所として名高い通天橋を渡って、普門院前の庭園に向かう。昨晩からの雨で、カエデの新緑と庭の苔が水を含み、鮮やかな緑が目に爽やか。秋の紅葉のころは、大勢の人で混み合い、落ち着いて景色を眺めていられないようだが、今の時期は観光客も少なく、心静かにゆっくり見て回ることができた。
 現存する最古最大とされる国宝の三門を見学、本堂天井に描かれた蒼龍図も暗い中見ることができた。

通天橋の緑が美しい (☆)               普門院前の日本庭園 (☆)
池に国宝 三門の影を映す (☆)              庭を眺めながら一休み (☆)

【京漬物西利本店】

 最後は、京漬物西利本店でお土産の買い物タイム。2階の試食スペースに、各種漬物が用意されており試食放題。更に、漬物をつまみにと、ワインまで振舞われていて、めいめいワイン容器片手に、好みの漬物を探して食べ回り、気に入ったものを1階の売店で買い求めてお土産とした。

 ワインで漬物を試食 (☆)                       お気に入りの漬物を土産に (☆)

今回は、至近圏の訪問で、バス移動は短かったものの、その分、徒歩移動が多く、皆さん若干お疲れが出た様子でした。しかし、雨は予報通りに上がり、出発後はほとんど傘が必要無く、気持ち晴れやかに旅を終えることが出来ました。 バスの最後に、世話役から次回例会のPR、添乗員さん、ドライバーさんへのお礼。 添乗員さんの挨拶を受け、5時半高槻に帰着した。 
 次回の例会は9月、また元気でお会いしましょう。

<写真>竹内一朗(◇) 見城好豊(☆) 下田紘一(無印)   <文>下田紘一