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☆第67回 ガラスアートの街黒壁スクエア散策と長浜の歴史に触れる旅

 2014(平成26)年1127()

参加者46

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伏見城遺構を含む重文の建物・襖絵と名勝庭園の大通寺

レトロな街並みにお洒落な店が並ぶ黒壁スクエア及び優雅にして

永遠の象徴の大理石の関ヶ原マーブルクラフトなど芸術の秋を満喫する旅


2日続いた秋雨が去って上天気。寒い朝が続いていたが今朝は比較的ゆるやかで、ありがたい。前回から二ヶ月しか経ってないのに季節の移ろいが早い時季なので、お久しぶりといった感じ。皆さん出足よく、満席の車内に笑顔が満ちる。

今回も前回と同じ運転手さんから、安全走行やシートベルト着用、車内環境などへの配慮の挨拶を頂き、定刻10分前に出発! 

いつものようにクラブ代表から、大勢参加してくれたことへの感謝と、今回も帰途の車中で会員の方に、人生の来し方をお話して下さるようお願いしているとのお話。 続いて、案内書作成の世話役より訪問先や昼食の話、添乗員さんからはスケジュールや諸注意、資料作成の世話役から配布した「作品集」と、今回の訪問先について書いた「徒然話」の説明。

バスは一路長浜へ。過ぎ行く山々は、正に「山装う」で、黄葉・紅葉が裾模様を描いている。順調なドライブで10時前長浜に着いた。

深秋の長浜の街歴史訪う (◆)


【大通寺】

 大通寺の正式名は「真宗大谷派長浜別院大通寺」、お東さん(東本願寺)を本山としている。駐車場から開店準備中の黒壁スクエアを経て、「ながはま御坊表参道」の風情を愛でながら進む。

 
            ながはま御坊表参道 (☆)                大通寺山門 (☆)

壮大な二層の山門に圧倒される。頂いたパンフによると、江戸後期の文化5年に起工し33年後に落成した総ケヤキ造りで、近世大型建築としては、県内屈指の名作とある。門柱・彫刻・屋根に荘厳さと暖かさを感じる。

本堂前で全員の記念写真 (◇)

大通寺は浄土真宗信徒の信仰の場であるが、安土桃山文化の粋(すい)とされる伏見城遺構の建物や襖絵と伊吹山を借景にした庭園の景観が素晴らしい。

伏見城遺構の極彩色の欄間がある本堂で職員のお話を聴く。まず、ご本尊・阿弥陀如来に拝礼し、浄土真宗や長浜別院についてのお話を聴いたあと、阿弥陀如来像、脇侍の親鸞上人、蓮如上人の掛け軸に拝礼して、2班にわかれ順次拝観した。

 

   伊吹山を借景とした含山軒庭園 (☆)       坪庭風池泉観賞式庭園の蘭亭庭園 

晩秋の伊吹山見る寺座敷 (◆)
秋の色見せて名庭留めおく (◆)

国の重要文化財になっている大広間・蘭亭(らんてい)・含山軒(がんざんけん)の花鳥図や人物図の襖絵は、大胆にして優美、安土桃山文化を彷彿(ほうふつ)とさせてくれる。

大広間は寄席や音楽会などに開放しているそうで、庶民に教えを説いた親鸞(しんらん)の念(おも)いを今に受け継いでいる。円山応挙や狩野山楽・山雪作とされる障壁画の迫力、刀槍避(よ)けの鉄の桟(さん)が中央の簾(す)に入った珍しい屏風などに感嘆。

≪善人なおもって往生を遂(と)ぐ、いわんや悪人をや≫ 
『歎異抄(たんにしょう)』の一文がよぎる。

大通寺古人(いにしえびと)あり秋惜しむ (◆)

【曳山博物館】

 賑わいだした表参道を戻り、黒壁スクエアエリアの「曳山博物館」に向かう。 曳山博物館は昭和55年から20年をかけて構想を練り、長浜曳山祭りを伝えていくために、「見てもらう」「知ってもらう」「考えてもらう」施設として誕生した。館内には常時2基の曳山を展示し、映像シアターでも詳しく紹介している。
 曳山の彫刻や漆・箔・飾り金具など長浜の伝統的な職人の技術の粋を集めた精巧さ、背面の「見送り幕」のタペストリー(絵画風の織物)の豪華絢爛さにしばし見惚(みと)れる。ここでも写真撮影禁止なのが残念。 また、ここでは設立の理念通り、この伝統文化が途絶えないように、曳山の修理施設や、義太夫・三味線奏者を養成する塾も開いているとのこと。 
  

曳山博物館 (◇)                      マンホールの蓋

 曳山博物館をあとにし、豊臣秀吉を祀る豊国神社へ向かう。
 秀吉が初めて城持ちになり、今浜を長浜と改め、小谷城下などから職人・商人を移住させ、寺院を移転し、城下町を造り、曳山祭りを始めるなどの功績で、長浜は“おらが秀吉”一色である。秀吉の馬印「千成瓢箪」が、橋のフェンスやマンションの壁面、道路のマンホールなど至る所にある。

黒壁のレトロな街や冬隣り (◆)

 長浜の黒壁スクエア大通寺 レトロ風景癒しの街 (▽印)

【豊国神社】

 秀吉の3回忌にあたる慶長5年、遺徳を偲んで長浜町民が建立したものを起源とする。江戸時代、幕府の命により取り壊されたが、町民が祭神を守り明治31年に拝殿が再建された。

秋日和のもと、にこやかに豊国神社で記念写真 (◇)

【昼食 成駒家】

 豊国神社からほど近い「成駒家」が本日の食事処。創業明治20年の老舗。歌舞伎の中村鴈治郎(成駒屋)を贔屓(ひいき)にしたことからの屋号である。

 今回も新会員の紹介をし、ご本人の挨拶を頂き拍手で歓迎。代表の音頭で参加者の健康を祝して乾杯!賑やかな宴となる。

恒例の健康乾杯! (◇)

 
見た目も美味しい湖川料理

 ニジマス・鯉の造り、近江牛のすき焼き、焼き鯖そうめん、卯の花和え、湖魚と野菜の天麩羅、シジミのみそ汁と香の物&江州米のご飯。上品にして美味、爽やかに頂く。

ニジマスに鯉の刺身に近江牛 地産料理に舌鼓 (▽印) 

 海辺とは違った湖北料理を肴(さかな)に、江州米の美酒を愛でながらゆったりと昼食。食後、黒壁スクエアを三々五々散策し見物とショッピングを楽しみ、岐阜県関ヶ原町へ向かう。
 

 黒壁1號館                  車中より伊吹山を望む

【関ヶ原マーブルクラフト】

 1時間ほどで大理石工芸品製造販売の「㈱関ヶ原マーブルクラフト」に着いた。大理石工芸品の見学は北摂文芸クラブとして初めてのこと。期待がふくらむ。

「大理石」の名称は、中国雲南省の大里ペー族自治州大理市を中心とする地域で産出されたことに由来する。

 
    大胆なポーズの彫像が歓迎してくれる (☆)      ギリシャ彫刻を思わせる彫像 (☆)
 大理石のことを英語ではマーブルという。これは産地トルコのマルマラ海からきているが、「マーブル」にはギリシャ語で『光の中で輝く石』を意味している。
 

大理石ずくめの展示室 (◇)         アクセサリーなどの展示即売室 (◇)

 岩石学上の大理石は、結晶質石灰岩と呼ばれ、石灰岩がマグマの熱を受けて再結晶した変成岩の一種とされている。
 石材として「大理石」と呼ばれるものには、岩石学上の大理石=結晶質石灰岩のほか、模様や色合いが美しい非変性の石灰岩や鍾乳石などがふくまれる。
 大理石からのイメージは、ギリシャやローマの遺跡や彫刻。 やはり今でも上等石材はイタリア産という。

大理石目の保養して秋終わる (◆)

 名神高速道路沿いに235,000㎡の広大な敷地に展開する関ヶ原マーブルクラフトを後にし、一路高槻へ向かう。    

 今回も会員の方から、幼少から今日まで4度の死線を越えたお話を聴いた。ともすると不安を感じるこのごろ、くじけない強さを学びました。 続いて地区委員でもある会員から、前回紹介した「女性懇談会」が盛況であったことへのお礼と、来年の「新春懇談会」を詳しく説明し多くの参加を呼びかけた。お聞きしていて、松愛会は本当に会員の幸せを願った活動をしていると感じた。

 その他、世話役それぞれから次回例会の概略、会員や添乗員・ドライバーへお礼と今年の感謝、添乗員さんから挨拶を受け、ほぼ予定時刻に無事高槻着。 訪問先も、食事も、車中も、笑いあふれるいい旅でした。

<俳句>桐山俊子(◆)    <短歌>永野晴朗(▽印)

<写真>竹内一朗(◇) 見城好豊(☆)  永野晴朗(無印)     <文>永野晴朗