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☆第64回 大河ドラマ黒田官兵衛ゆかりの姫路に

その足跡と歴史を訪ねる旅

平成26 (2014)227()

参加者48

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平成26年の初旅は姫路方面、「御着城跡」「大河ドラマ館」に官兵衛の足跡を訪ね

姫路城近くの西村屋白鷺館で、旬の味満載の「官兵衛べんとう」の昼食と総会

書写の里美術工芸館で、元東大寺管長清水公照師の泥仏・書画など鑑賞


各地で大雪被害が報じられるなか、高槻や茨木あたりはいつも穏やか。ありがたいことだと感謝しているが、今日は生憎の雨模様。それでもバス満席の盛況。今回もドライバーさんが安全と快適走行について挨拶。全員拍手喝采。気持よく出発!

いつものように、世話役から、大勢参加してくれたお礼、昼食後の総会の案内、配布資料の説明。添乗員さんからは、本日のスケジュールと見どころ、及び、雨天における注意事項も加えての懇切なお話。

バスは、小雨が降ったり止んだりの山陽自動車道を快走。昨日は中国からのPM2.5が近畿地方にも襲来したが、今日の雨はPM2.5も花粉も抑えてくれるから、この時季の外出にはいい天気と言えるかもしれない。 さて、今日はどんな素敵な1日になるだろうか…。

“二月(にんがつ)の文芸の旅今ドラマ”(◆)


【御着城跡公園】

今年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」で、丁度いま放映されている舞台がここ御着城。三木城・英賀(あが)城と並び播磨の三大城と称されたが、信長勢の中国侵攻の際、落城。城割り(城郭破却)沙汰で廃城。現在は城跡公園として整備されている。


城をイメージした姫路市東出張所 (◇)             官兵衛顕彰碑 (☆)

“ただよえる梅のにほいや城の址”(◆)

官兵衛の顔出し看板や旗指し物の前で女性陣の記念撮影 (◇)

同じく男性陣 (◇)

 
表から見た旧天川(あまかわ)石橋 (☆)             裏から見た旧天川石橋

 
官兵衛父祖の廟所                   興味深い話に引き込まれる (◇)

“御着城ガイドの肩に春の雨”(◆)

御着城跡公園では折悪しく小雨になったが、御着史跡保存会の会長が待機してくださり、微に入り細を穿つ説明をしてくれた。

 「御着」は、4世紀に神功(じんぐう)皇后が外征の折、船を接岸したことから御着と言う地名になったとのこと。御着城は、別名、天川城、茶臼山城とも呼ばれ、城の中心部に本丸と二の丸を置き、西と南は、巧みに天川の流れを外濠として利用し、東と北は四重の濠を巡らす堅固な城構えで、街道と町屋の全てを城内に取り込む、総構えの城だった。

現在、城跡は姫路市役所の東出張所になっている。廟所の石塀や、旧天川石橋の石は見慣れない石だが、会長があの山からと指差された山から採る「竜山石(たつやまいし)」とのこと。

天川石橋は、姫路藩が天川に架けた太鼓橋で、全長26.6m、幅4.45m、高さは、もと5mあった。今は御着城の濠の跡に移設されている。 その他、目薬の木、および軟膏状の目薬、家紋の由来、官兵衛の洗礼名から高山右近との繋がりなど、多岐にわたり、話す方も聴く方も、時を忘れるひと時であった。


【ひめじの黒田官兵衛大河ドラマ館】

この男がいなければ、豊臣秀吉の天下はなかった 

乱世を終わらせるために突如現れた 稀代の天才軍師の鮮烈な生涯! 

乱世の終焉を壮大に描く本格戦国時代劇。

と銘打った今年のNHK大河ドラマ、「軍師官兵衛」。なかなか好評のようで、視聴率もベストテンの上位を維持している。軍師を主人公にしたドラマは、武田信玄の軍師山本勘助(やまもとかんすけ)ぐらいで、黒田官兵衛が主人公のドラマは初めてのように思う。


ドラマ館入口と官兵衛の居室 (☆)

 ドラマ館は、衣装、小道具、人物紹介から始まり、姫路城と黒田家、戦いの系譜、戦国軍師列伝、官兵衛の人物像、ドラマのメイキングなど、パネルやジオラマ、映像等を駆使して紹介している。殆ど撮影禁止なので目に焼付けるしかない。

 姫路城が、官兵衛時代、秀吉築城の3層の天守閣、現在の5層の天守閣、とジオラマで展示されていて、規模の比較ができて面白い。

土牢体験コーナーでは、狭い洞穴(ほらあな)のような所に入れるが、当然のことながら厳しさを感じない。実際に官兵衛幽閉の土牢は、竹藪に囲まれ、沼がすぐ近くにあり、蚊やブヨが大量に湧いていて、とにかく湿気がすごかったという。

そんな所に、官兵衛は幽囚1年、救出されたとき足の関節が曲がらなくなり、全身に皮膚病が広がっていたそうだ。イケメンの岡田准一がどんな姿で、どんな演技をするのか放送が楽しみだ。

【昼食・総会】    

 本日の昼食はJR姫路駅近くの「西村屋白鷺館(はくろかん)」。 姫路城は別名白鷺城(はくろじょう・しらさぎじょう)」と呼ばれているが、城壁の真っ白な漆喰(しっくい)の美しさが別名由来の一つに挙げられている。それに倣ったのか、西村屋白鷺館も外壁は真っ白、館内も白を基調としたソフトな雰囲気だ。ここで、その名も「官兵衛べんとう」の昼食を戴く。

“たたずまい白壁美(うるわ)し春の膳”(◆)

食事のあと、たっぷり時間をとって総会。 総会では、昨年の会計報告と質疑応答。 今年の5月、9月、11月、および来年2月の例会内容説明PR。パソコンクラブの役員の方に、「WindowsXP」および、「Office2003」のサポートが49日で終わることによる問題点と対策についてお話していただいた。


椅子席にゆったりくつろいで元気に乾杯! (◇)

弁当箱を明けると会席料理。選りすぐり食材で自慢の「官兵衛べんとう」。美味なり。
    
会計報告、今後の例会PR、ウインドウズXPサポート終了、などの話を熱心に聴く (◇)

【書写の里・美術工芸館】

姫路城の北西、夢前川(ゆめさきがわ)に育まれた田園地帯の一角、竹林の静寂のなかに書写の里・美術工芸館はあった。

背後に西国三十三ヶ所観音霊場第27番圓教寺(えんぎょうじ)をいだく書写山(しょしゃざん)があることから、その稜線を大屋根の曲線に、圓教寺大講堂のイメージを建物に、周囲を自生の竹林で囲み、この地方の風土との融合を意図した設計は、日本の集落の美しさに魅せられ、作品に反映してきた建築家の故・宮脇檀(まゆみ)。 アプローチの両側の笹はキレイに刈り込まれていて清々しい。

 
      ゲートから美術工芸館を望む      入ってすぐ右の清水公照文学碑「五風十雨」
 進むほどに大屋根と朱色の列柱に吸い寄せられる。前庭は真っ白な玉砂利。その前庭を半周して入館口へ。 白は無垢。「とらわれない心でお入り下さい」の半周か…。

四君子の一つ、“竹”にかこまれて記念撮影 (◇)

書写の里・美術工芸館は、“見る。識る。創る。そして遊ぶ。いろんな表情にふれあうミュージアム”として平成6年に開館し、書写山麓の六角(ろっかく)で生まれた元東大寺管長・清水公照(こうしょう)師が名誉館長に就任した。 展示室では播磨地方の伝統工芸品や郷土玩具、清水公照師の作品や愛蔵品を常設展示。 工房では伝統工芸職人による「姫路はりこ」や「姫路こま」などの製作実演や、来館者が絵付けなどの体験もできる。

 
   約300体の泥仏階段前で説明を聴く (◇)   全国の著名焼きの特徴を表わす泥仏群 (☆)
   
どれ一つとして同じものはない泥仏

 “泥佛の顔みなそれぞれに寒明ける”(◆)

清水公照師は、東大寺幼稚園児の自由な発想による紙粘土遊びの刺激を受け、泥仏制作を始めた。 泥について公照師は、泥とは、文字通り粘土のことだが、もうひとつ意味がある。池の鯉は、ニ、三日、泥をはかせないと臭気がぬけないという。私は、このどろ仏づくりで、自分のなかにあるどろを吐きだそうとしているのだ。と言っている。

  
公照師の自由闊達な書画        姫路はりこ            兵庫の土人形
 
昔取った杵柄「姫路こま」で遊ぶ (☆)

これで本日の観光を終わり、夢前町にあるヤマサ蒲鉾「夢鮮館(ゆめせんかん)」へ向う。夢鮮館はヤマサ蒲鉾本社工場敷地内にあり、蒲鉾や竹輪などの試食・販売をしている。

こんな魚も蒲鉾に! 食べてみると旨い! 今晩のおかずに買おう。 賞味期限をしっかり確かめてお土産も買いました。

今年の初旅は、大河ドラマを10倍面白く観る旅、軽妙洒脱にして自由闊達、力強く温かい清水公照師の作品に触れる旅でした。

そして、今、高槻支部がホームページで盛んに啓蒙している、「WindowsXP」および、「Office2003」のサポートが終わる問題のお話、今後の活動への活発な意見など、有意義な総会でありました。

 少し雨に会いましたが、 Spring has come  春が来ました。 今年も靴を鳴らして元気に旅を楽しみましょう!



<俳句>桐山俊子(◆)

<写真>竹内一朗(◇)  見城好豊(☆)   永野晴朗(無印)

<文>永野晴朗