首都圏支部
作成 田口春一郎
平成30年1月の松愛川柳句会
日  時
2月6日() 13時~17時

句会会場   港区生涯学習センター302号室

参加会員  青野 進(千葉市)、伊達博良(世田谷区)、藤野勝利(台東区),
吉永 勇(板橋区)、浜本音一郎(横浜市)、戸谷輝夫(取手市)、
                       以上 6名


つぶやき   禅道場、永平寺では修行僧の朝ご飯は1年365日(お粥)と定められている。私は昨年暮れに同じ様な体験をした。肝臓疾患により三週間の入院生活を余儀なくされ、最初の七日間は絶食を強いられ点滴からの栄養補給のみとなり、その状態が一週間続いた。空腹感に耐えかねた頃、八日目からやっと日に三度の食事が(三分粥)となり、その状態が一週間続いた。
(三分粥)とは米1に対し水20の割合である。お椀に入っている重湯の底にほんの少しの飯粒が沈んでいる光景である。スプーンですくい上げ、舌の上に乗せると昔を思い出す米の匂いがする。現代の飽食に飽きたのか、空腹に対する反抗なのか、それとも故郷へのノスタルジアなのか。いずれにしても妙に私の心を和ませる。禅書には「心が疲れたら粥を食べよ」と説いている。そうだ、決めた。私の最後の晩餐は(三分粥)に決めた。
         絶食の晴れて三分の粥美味し
                       <浜本雀子 記>