◆ 武佐宿の由来
武佐宿の成立は、中山道が整備された江戸時代以前にさかのぼり、鎌倉時代には宿の機能を有していた。
武佐宿の入り口に鎮座する、八幡十二神社に残る記録に、慶長七年1602年、徳川家康の中山道整備に
際して、山手にあった(古くは東山道)家々が、街道沿いに移されたと記されている。
旅籠屋の数は武佐町に42軒、長光寺町に17軒、宿の種類は飯盛旅籠(給仕女性がいる)、平旅館(給仕
女性がいない)、木賃宿(自炊をする)などがあった。 |
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むしゃりんどう |
武佐升(成田家所有)
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◆ むしゃりんどう
武佐で発見された「むしゃりんどう」、現在では北海道に少々自生している程度で、絶滅の危機にさらされて
いる。環境省のレッドリスト2007(絶滅の危険が増大している種)の、絶滅危惧Ⅱ類(VU)に登録されている。
むしゃりんどう保存会として活動、2014年に近江八幡市の花に選定されました。
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◆ 武佐升
天文十三年、近江佐々木氏が年貢を量るのに武佐升を用いたのが始まりで、武佐升の大きさは八合二勺。
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◆ 京の都に向かう中山道武佐宿の玄関
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武佐宿の入り口 |
武佐神社 |
寄進の中に西川甚五郎氏、市田氏
などの八幡商人の名前が多くある |
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武佐神社:本殿は都の方角を見ている(鳥居は南向き)。近隣の神社はすべて京の都を向いている。
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◆ 脇本陣
武佐宿 入り口側に脇本陣があり、本陣は京の都側の中程に位置する。
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小学生が作成した案内板 |
脇本陣(奥村三郎右衛門家が勤めた)
(現在は武佐公民館)
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馬頭観音 |
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◆ 本陣
江戸時代には、参勤交代の大名はじめ、勅使、宮門跡、公卿、幕吏などの休泊所であった。
(本陣というのは、天皇が朝覲行幸の行列の中心である鳳輦を囲む一連をいった)
下川家は寛永年間頃から明治五年(1872年)まで、宿駅制の廃止まで代々努められていた。
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小学生が作成した案内板
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本陣(下川七左衛門家が勤めた) |
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道 標 |
将軍家に献上される象やラクダ
の通行があった。
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二っ橋(二艘の船で橋にした)
(中山道広重美術館蔵) |
◆ 今も残る町並み
宿駅にて、伝馬・商荷の継立御用通行の宿泊手配の責任者大谷家は、真田幸村でお馴染の先祖であり、
家は建て替えられたが枯山水の庭が残っている。
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大谷家
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商家
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町並み(格子戸が残る) |
◆ 武作寺 広済寺
聖徳太子が武河綱に命じてこの地に建立。天台宗より真宗に改宗。
後光厳天皇の滞在、安休房(十三代)住職となる。明治天皇行在所とされた。 中に高座の間がある。
伊達正宗が京に向かう為の日程調整として、七日間程宿泊したとされる。
当時の、伊達正宗 手植えの紅梅が、今も健在である。(伊達正宗の日記により、仙台から梅の確認に来られた)
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明治天皇行在所石碑 |
正面入り口、左奥に本堂が見える |
由来の墨書き看板
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◆ 我が家も八幡商人
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明治初期の商家(成田家) |
舶来品石炭油の販売
静岡、東京新橋に出店 |
当時の台帳(江戸期から明治時代)
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◆ 我が家のお雛さん
八幡・西川家より息女が嫁いだ際に、持参したものと思われる、古今雛(江戸期)。
時代によって顔の形に変化が見られる雛人形。
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大正時代のお雛さん 江戸期のお雛さん
(関西では雛人形に向かって右に男雛、左に女雛を置く。)
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東山道に残る除夜燈
(前の道が東山道)
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鳥居をくぐると、右側の八幡十二神社と、左側の武作寺長光寺が参拝できる。
(鳥居の中に、神社とお寺があるのは、古くは神・仏一体の証) |
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安土浄厳院道
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中山道から八風街道へは基点にあたり、石碑には
「いせ ミな口 ひの 八日市道」 と記されている |
◆ 瓶割(かめわり)山城 遺跡
瓶割山(長光寺城が1468年築城)比高123m(標高234m)。
瓶割山の山名は、1570年に柴田勝家が、近江守護佐々木六角義賢と戦った際に、城中の水瓶を打ち割って
城兵を奮い立たせ戦いに勝利したことから、「瓶割り柴田」の異名を取ったという伝承に由来する。
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◆ 嫁入りに中山道が東海道より通行が多かった理由
中山道は峠の多い険路であるにもかかわらず、二代御将軍秀忠の娘和子が、後水尾天皇に入内
したのをはじめ、和宮や将軍家へ嫁ぐ姫宮などが通行した経路であった。
これらの通行に、中山道が用いられた理由は、一般的に東海道は大名などの交通量がかなり多い
こと、特に女性旅には川や渡しの多い東海道は、川留めによる負担や心配があったためとされる。
姫君の入輿であることから、「婚礼」という道中の縁起もあったとされる。
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◆ 「むしゃりんどう」に関する問い合わせ先
武佐学区まちづくり協議会 (武佐コミニュティセンター内)
TEL・FAX 0748-37-6017 (日・月 及び 祝日は休館です)
メールアドレス musa-cc@zc.ztv.ne.jp
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2016年 11月
<投稿者> 近江八幡市在住 成田 傳良
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