湖国に春を告げる奇祭
 近江八幡の「左義長まつり」のご紹介
 
■はじめに・・・
    近江八幡に移り住んで11年目、3年前に定年を迎えゆったりとした時間の中で
    地域の祭りなどにもやっと興味を持てるようになりました。
    今回ご紹介するのは、日牟禮八幡宮周辺で繰り広げられる左義長まつりです。

 


■近江八幡の差議長まつりは・・・
    全国的には1月に左義長を行う地域が多い中、近江八幡の左義長は、江戸時代は1月、
    明治になり3月、昭和40年代からは現在の3月の14日、15日に一番近い土、日曜日に
    開催されるようになったそうです。
    山車(ダシ)はその年の干支に因んだものを食物(大豆や黒豆、小豆、胡麻などの穀物と
    昆布やするめ、鰹節、干魚等の海産物)を使用して制作されています。
    近くで見れば大豆や小豆の判別がつくかも知れません。ぜひお試しください。
    それぞれ芸術性も高く、数か月かけてつくられますが祭りのクライマックスの日曜日の
    20時頃から順に奉火され、夜遅くには跡形もなくなります。
    左義長の担ぎ手が発する掛け声の「チョウヤレ、チョウヤレ」と「マッセ、マッセ」は、
    「左義長差し上げ」と「左義長めしませ(廻せ廻せかも?)」が語源だそうです。
    また、担ぎ手の服装は揃いの半纏を羽織っている姿が多いですが、派手な化粧で女装
    (変装?)した担ぎ手も時々見かけます。
    一説には織田信長が祭りに参加するために変装したことが始まりとか・・・ 
 
  以下は、趣味のカメラで撮りためたもので、巳、馬、羊年の3年間の山車コンクール上位3位までと
  年度ごとの左義長まつりの雰囲気をお伝えしたいと思います。
 
 ■2013年(平成25年)巳年の左義長の様子
    2013年(巳年)ダシコンクールの優勝から3位までの秀作他

 
優勝 :第十一区  「昇運白蛇の軌跡」

 
準優勝:宮内町  「故郷」

 
第3位:為心町  「月下に舞う近江(扇巳)美人」


練り歩きスタート
 
リアルに怖い


酒樽を背に乾杯!

 魚屋町のダシです


伝統通りに変装?

 
たねや前で見物してます

■2014年(平成26年)馬年の左義長の様子
    2014年(馬年)ダシコンクールの優勝から3位までの秀作他
 
 
優勝:為心町  「天正九年御馬揃~躍動の春~」

 
準優勝:新町通り  「井伊の赤鬼」

 
第3位:仲屋町  「湖国豊穣~The scales one's eyes 2014~」


いよいよスタートします


変装も伝統です 

担ぎ手の半纏は町名入り

子供ダシも元気よく練り歩きへ
 

一生懸命担いでいます
 
待機中の池田町のダシ

■2015年(平成27年)羊年の左義長の様子
    2015年(羊年)ダシコンクールの優勝から3位までの秀作他
 

優勝:為心町  「前途羊陽~未来へ~」

 
準優勝:宮内町  「鞠育~夢弾む未来への手鞠唄」

 
第3位:仲屋町  「美しきガラス窓の聖母」


練り歩きスタートです

担ぎ手も楽しくやってます


第二区のダシです

女装も伝統?


異様な集団発見!

伝統を引き継ぐ子供ダシです

■おわりに・・・
    過去3年間の左義長の様子を写真でご紹介いたしましたが、本年の干支は「申(さる)」です。
    今年も左義長まつりが近くなり、「申」に因んだ山車(ダシ)とは、どんなものかかと想像する
    だけでワクワクしています。

    本年は、3月の14日、15日に一番近い土、日曜日という事で、
    3月12(土)、13日(日)に開催されますので、ぜひ皆様もご家族お揃いでお出かけください。
 
   ★2016年度の左義長スケジュール(近江八幡観光物産協会様のチラシより抜粋)
 3月12日(土曜日)  3月13日(日曜日)
 13:00~  左義長宮入(13基勢揃い)
 左義長ダシコンクール審査
 10:00~  左義長大祭
 (日牟禮八幡宮拝殿)
 14:00~  左義長渡御出発
 (旧市内練り歩く)
 午前
  ~夕方
 左義長自由げい歩
 町内を自由に練り歩きと
 ダシの組み合わせ(ケンカ)等
 15:00頃  八幡中学校太鼓演奏
 (白雲館前にて)

 18:10~  鳥居前
 「廻れ廻れ(マッセマッセ)」
 17:30~  左義長渡御 日牟禮八幡宮帰着
 ダシコンクール審査発表、表彰
 20:00~  左義長5基一斉奉火
 18:00~   左義長宿入り、ダシ飾り
 (各町内 左義長宿) 
 20:20~  奉納順6番以下順次奉火
 22:20~  最終の左義長を奉火
 
 ■追記
    左義長まつりが終わるといよいよ春になります。
    4月初旬は八幡堀や水郷めぐりで花見はいかがでしょうか。

  八幡堀の桜1


八幡堀の桜2
 
水郷めぐりの桜1

 
水郷めぐりの桜2
    続いて4月14日、15日には1000年の歴史を誇る八幡まつり(火祭り)も開催されます。
    特に14日の宵宮祭は松明祭とも呼ばれ、国の無形民俗文化財に選択されています。
    10m余の大松明をはじめとする合計30本以上の松明に火が付けられ、多数の仕掛け
    花火とともに春の夜空を焦がす様子は実に雄大で見ごたえ十分です。
 
 
場所は日牟禮八幡宮です
 
神役太鼓の宮入の様子

 
厳粛な雰囲気です1

 
厳粛な雰囲気です2
 
引きずり松明が走り回ります1
 
引きずり松明が走り回ります2

 
奉火前の大松明の様子
 
奉火後の大松明の様子

 
大迫力で魅せられます

山門に迫る勢いです
 
              春の近江八幡は、楽しいこと盛りだくさんです。
           ぜひ伝統あるまつりの見物や観光、散策をお楽しみください。


                                                   2016年3月          
                                                   〈投稿者〉            
                                                   近江八幡市在住 菊川 勝彦