『 野路町の史跡と遺跡 』紹介 (野路町の旧東海道周辺) 

  ◆ はじめに
    野路町は、草津市の南東部に位置し、瀬田丘陵と呼ばれる丘陵からその西方の平地に広がってます。
     古く東西交流の重要な拠点として栄え、歴史に文学にと名をととめた由緒あるまちです。

  ◆【一里塚から旧東海道】  
    かがやき通りが出来て、旧東海道が寸断され、旧東海道を探訪する人がよく迷う場所です。
 
 
 最初は、旧東海道で野路町入口の「一里塚」です。

   ◆【一里塚】
     一里塚は、江戸日本橋を起点とした一里(4Km)ごとに旅の里程の目安として設けられ、塚には榎や松が植えられた
     ために、旅人の疲れを癒やす格好の場ともなりました。
     一里塚は、信長・秀吉の時代からありましたが、制度化されたのは慶長9年(1604年)、江戸幕府の制度としてです。

 
一里塚①(かがやき通り横)

 
一里塚②(かがやき通り横)
  ◆【草津歴史街道】
    
東海道は、中山道・日光道中・奥州道中・甲州道中を加えた五街道の中でも江戸と京を結ぶ江戸時代随一の幹線路
     でした。
  ◆【野路町の史跡・遺跡】                                    
  【野路町の史跡と遺跡】 
 

  ◆【教善寺】
    
江戸時代前期の承応2年(1653年)、遠藤権兵衛氏が剃髪し僧となり、建立したものです。近江湖南二十七名刹
     の211番札所。(浄土宗)
    
 
教善寺 正門

   
教善寺 本堂
  ◆【平 清宗】
    
平家の悲劇の若武者・平 清宗の胴塚(五輪塔)は、個人の庭にあります。
    
 
平 清宗 解説
 
平 清宗 胴塚

  ◆【浄泉寺】
    室町時代の長禄4年(1460年)野路城主・黒川駿河守宗次が建立。(真宗大谷派)
 
 
浄泉寺 正門

 
浄泉寺 本堂
  ◆【新宮神社】

 
新宮神社 正門
 
新宮神社 舞台

     奈良時代の高僧(行基)によって野路寺創立の時、鎮護社として天平2年(730年)に創建された。本殿は大永3年
     (1523年)に建立。国の重要文化財に指定されています。

 
新宮神社 本殿

 
新宮神社 解説
  ◆【常徳寺】
     奈良時代の高僧(行基)によって729年から749年ごろに創建されました。湖南地方には数少ない禅寺(曹洞宗)  
 
 
常徳寺 正門

 
常徳寺 本堂
 
  ◆【願林寺】
     永正9年(1512年)「願林寺願主の釈祐正」が「西の念仏道場」を開いたのが開基とされています。(真宗大谷派)

 
願林寺 正門
 
願林寺 本堂

  ◆【子守り地蔵】
     江戸時代に九州肥後の殿様が、参勤交代で草津方面に行列しているとき、道脇に土下座していた母親と四歳の男の
     子の前に一匹のカブト虫が飛び出したそれを捕ろうと思い、行列の侍にぶつかり「おのれ百姓の分際で、殿のお籠先
     をけがす不届きものめ」といって腰の刀を抜くが早いか、いきなり二人を切り殺してしまった。
     子供を守ってくれる子守地蔵と言われ、長い間、村の人々の信仰を集めています。

 
子守地蔵

  ◆【萩の玉川】
     玉のような清水が湧き出たという故事来歴を有する名所で、諸国六玉川の一つに数えられた。浮世絵や名所図会等で
     諸国の人々に知られるようになった。現在は地元の人々の手により修景整備されています。

   

    「日本六玉川」
     ①高野の玉川 紀伊ー毒水  和歌山県高野山
     ②卯花の玉川 摂津ー卯花  大阪府高槻市
     ③井手の玉川 山城ー山吹  京都府井手町 
     ④野田の玉川 陸奥ー千鳥  宮城県塩釜
     ⑤調布の玉川 武蔵ー調布  東京都北多摩軍
     ⑥野路の玉川 近江ー萩    滋賀県草津市

 
小野山遺跡
 
小野山遺跡 解説

  ◆【小野山製鉄遺跡】
     国道1号線京滋バイパス建設にともなう発掘調査で製鉄炉10基・大鍛冶跡1基・管理用建物1棟・工房跡11棟など、
     奈良時代の製鉄に係る遺構がすべてそろって発見された。これらの成果から、わが国における製鉄技術の発展と、
     古代国家における鉄生産の実態を明らかにするうえで、きわめて貴重な遺跡として、昭和60年に国史跡に指定された。
     平成17年度の調査では、整然と並ぶ製鉄炉4基が見つかり、未発見の製鉄炉が地下に多数眠っていることが明らか
     になりました。(野路中央交差点、京滋バイパス草津方面横)

 
旧東海道・大津方面①

 
旧東海道・大津方面②
                                                           2016年 1月          
                                                           <投稿者>            
                                                           草津市在住  南本 政行