松尾芭蕉ゆかりの 『幻 住 庵 
 
先日 国分地区を車で走っていると『幻住庵』の看板が目に入り、日を改めて『幻住庵』を訪れました。
国分山東斜面にひっそりとたたずむ近津尾神社境内の、見晴らし良い高台に建てられていました。
この草庵は、松尾芭蕉が元禄3年(1690年)に約4ヵ月間隠棲した草庵『幻住庵』を再現したもの
でした。
元は、芭蕉の門人の一人であった菅沼曲翆が義仲寺で生活していた芭蕉の隠棲地として、曲翆の
伯父幻住老人(菅沼定知)の別荘で、没後放置されていたのを手直しして提供されたものです。

「幻住庵」の門 

「幻住庵」
     これらの門と幻住庵は平成3年「ふるさと吟遊芭蕉の里事業」により新築されたもので、
     芭蕉の住んだ幻住庵とは別物です。
 
 
「幻住庵跡」  「芭蕉句碑」  幻住庵記の唯一の句
元禄3年に建てられた幻住庵の跡地 「先づたのむ椎の木も有夏木立」と記されている
 
幻住庵記
   「石山の奥、岩間のうしろに山有り。国分山といふ。」で始まる幻住庵記は芭蕉の47歳当時の
   生活ぶりや、心境などを記した有名なものです。
 

「せせらぎの散策道」
 
清水からあふれた水が「せせらぎ」となって流れている、水の奏でる音を楽しむことのできる潤いある散策道。

この、「せせらぎの散策道」には、数多くの俳句が木々に吊るされており、多くの俳句を楽しむ事ができます。

毎年10月の第一日曜日は俳句を楽しむ会が催されているようです。
興味のある方は一度訪れて下さい。

交通機関
 JR石山駅・京阪石山駅から京阪バス
 国分団地行き 幻住庵下車
 幻住庵  開館時間: 9:30〜16:30
       休館日  : 月曜日
       入館料  : 無料
 
芭蕉は木曽義仲の墓を度々訪れ、皆さんもよくご存じの「古池や蛙飛び込む水の音」などの句を詠んだと言われている。
元禄7年、大阪で逝去した時に本人の遺言で、義仲寺の境内にある木曽義仲公の塚の隣に埋葬された。
遺句と言われている「旅に出て夢は枯野をかけめぐる」の句碑もあるそうです。
  2013年 7月
 
    <投稿者>

       大津市在住   山口 信一