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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 7月27日(土)18時20分34秒 |
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夏真っ盛りで毎日暑い日が続いていますがお元気でしょうか。
私は暑くなるのが早かったせいか長い期間暑さと戦ってきたように感じています。
さて、昨年の6月に久米さんから大変立派なスピーカーを頂きました。(写真参照)
このスピーカーは DIATONE DS-30B といい1977年(S53年)に発売されたもので、岡山工場ではマックロードNV-8800の生産で多忙を極めていた頃(多分?)でした。
低音域用には口径30cmのウーファー、高音域には口径6cmのトゥイーターを用い、高音域レベルは3段切り替えが出来る本格的なものでした。
しかし、箱(エンクロージャーといいます)寸法が幅370mmx高さ630mmx奥行301mmと大きく、重量も20kgとヘビー級で、この頃は大型のスピーカーが全盛でした。
久米さんはDIATONEの音に惚れて購入されたようです。
口径30cmのウーファーのスピーカーなんて今頃はなかなかないです。
しかし我が家のリビングにはちょっと大きすぎで、他の家具をどかさないと入らない状態で、さてどうしたものかと思案に思案を重ねて何カ月・・・・。
この続きは次回に。
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 8月 4日(日)17時45分55秒 |
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今回は改造に向けていろいろ考える
現在のままでは大きすぎてリビングが狭くなるので具合が悪い。
現在の家具配置を可能な限り移動させるとして、キッチリ収まる大きさを決めなければならないので、スケールであちこち測る。
次に、自作なのでどんな形のものも可能だが、スピーカーユニットの性能が発揮できる必要があるので現状のエンクロージャを調べる。
DS-30Bに使われているスピーカーは、ダイナミック型と言われるもので80年〜90年前に発明されたもので基本構造は今もまったく変わっていないので改造には好都合。
また、このスピーカーの設計生産は35年ほど前だが、スピーカーの性能を発揮させるには、それに見合ったエンクロージャーが必要で、DS-30Bもそれに相応しい設計になっているはずなのでそれを調べる。
もっとも重要なファクターは箱の容量で、外形 横幅370mm高さ630mm奥行き270mm 板厚が約18mmなので46Lの容量となる。
補強の梁やスピーカーの分として減少する量を5%とすると約44Lとなり、形状が変わってもこの容量であれば、低音特性は確保できるはず。
DS-30Bの公称周波数範囲は、40hz〜20khzと表示されているので、現在発売されているものと比較しても優秀なスピーカーといえる。 (写真参照)
この性能を確保し、リビングルームや家具配置からすると、横幅320mm高さ575mmが限度で後方が狭まった6角形のエンクロージャーとなった。
また、44Lを確保するためには奥行は380mmであればOKと判明。(板厚は22mmとして)
これでエンクロージャーの形状が決まったが、まだまだ先は長いので今回はこの辺で。
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 8月 8日(木)19時54分38秒 |
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前回は低音域のウーファーの検討だったが、今回は高音域のトゥイーターについて。
DS-30Bのトゥイーターは三菱オリジナルのTW-6011cm(写真)で口径は6cm、アルミの削り出しで高級感あり。
これで定格銘板表示の〜20KHZの高音を出している。
インピーダンス8Ω、最大入力20W。
(定格銘板の写真参照)
トゥイーターはエンクロージャーの上部に取り付けられており、また、横に高音域のレベル切り替えの3段スイッチが並んでいる。
・decrease −−−高音減小 ・normal −−−−通常 ・increase −−−−高音増強
とあり切り替えると、高音部がわずかに変化するのが判る。
アンプからのドライブ信号はエンクロージャー背面の端子から供給される。
トゥイーターに低音の電流がそのまま流れると壊れるので、低音と高音の周波数を分ける必要がある。
これをネットワークと呼んでおりエンクロージャー内部に取り付けられている。(写真参照)
ハイパスフィルターとローパスフィルターを組み合わせたものだ。
この際、フィルターのカットオフ周波数を幾らにするかがスピーカーの特性を左右するが、DS-30Bの仕様では1.5KHZである。
ネットワークに使われている部品から計算すると、ハイパス周波数は約1.7KHZ、ローパス周波数は約670HZだった。
この値はスピーカー特性や音づくりで決まるが、何らかの理由でスピーカーを変える場合は注意する必要がある。
次はDS-30Bの特性確認や問題点の検討であるがそれは次回に。 |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 8月13日(火)20時45分48秒 |
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順序が逆になったが、
久米さんから頂いた直後に基本的な問題がないか確かめた。
とても大事に使っていた様で、購入からなんと35年位経過して いるのに外観には、気になる傷や汚れ変色はまったくなベリーグッド状態。
前部のネットを外しスピーカー単体の状態を確認したが、ウーファーのコーン部(圧縮した紙を使用)にへこみも無く良好だ。
子供が障子紙に指で穴を空けるように、コーンにいたずらし、ワヤになることがある。
またエッジ(コーンの周辺部)も問題ない。(長期間にわたり大音量使用した場合、破れることがある) しかしエッジ部が硬いのが気になる。
トゥイーターはウーファー以上にデリケートなものだ。
1秒に20000回以上の振動を実現するために、軽くて剛性の強い材料としてベリリュームやアルミなどの超薄板が振動板として使われるが、DS-30Bではチタンが用いられている。
中心部を指で軽くつついたりするとすぐ凹むがこれも問題はなくきれいだ。
次は音を鳴らしての評価だが、
音が出ないなどの不具合であればすぐ判るがそれ 以上になると、私レベルの音痴人間では正確な評価は無理。
そこで、今使用しているB/Wのモデル685と比較聴取することにした。
クラシックや演歌などを聞くうちに、DS-30Bでは突発的な低音大音量の直後にくる小さな音が”ふらつく”ように感じられた。 B/Wでは感じられなかった。
この現象を色々調べると、ウーファーのボイスコイルに大音量(大電流)による逆起電力が影響しているようだと判明。(たぶん?)
この解決策はウーファーとトゥイーターの駆動を分ける”バイワイアリング”という方法があることが判明。
そのためにはエンクロージャ後面の端子板とネットワーク回路を別々にする必要がある。
端子板は2端子を4端子にすればいいので何とかなりそうだがが、ネットワ ークはもっとよく検討しないと分からないが
お風呂の時間がきたので今回はここまで。
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 8月16日(金)20時33分23秒 |
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残暑お見舞いの時節ですがまだまだ暑中ですね。
今回はウーファーの残る問題について。
コーンのエッジ部に振動制御として塗布されている「ビスコロイド」という 物質が経年変化で硬化するらしいことがNet情報で判った。
硬化すると振動が抑制されすぎ、低音が出なくなる。
そっと触ってみると成る程硬い。カチンカチン状態。
ちなみにB/Wの685の同様部分を確認するとこんにゃくのように柔らかい。 これは何とかしないと。
柔らかくする方法はないものかとNet情報を探すとありました。
やはり古いものを再生しようと考えている人がいました。
方法は溶剤で融かしすくい取るというもので早速チャレンジ。
木工塗料の溶剤のシンナーを用いました。
シンナーは揮発性が高く。吸い込めば中毒になりますので、防毒マスクを用います。
これも塗装用に持っていました。
ウーファーを外し裏返し、エッジ部の凹部に少量流し込む。
数分放置すると柔らかくなるので小さなスプーンで掬います。
この作業を何回も繰り返す。
円周は相当な距離になるので大変ですが、何回も何回も繰り返します。3周位やると生地の布地が見えてきました。 (写真参照)
これでよかろうとコーン部をそっと揺らすと、以前より格段に柔らかくいかにも低音が出そうな感じです。
コーンの表面もしなければならないのだろうが、凸面になっているのでシンナーがコーン側に流れて汚してしまうので出来ないので諦めました。
しかし2日程放置していたら、以前ほどではないにせよ硬くなっていました。
これでは残念ながら諦めざるを得ません。音を鳴らしても低音も出ているようだし。
今までは音楽を聴くとか手で触わるとか、感覚に頼ったものだったので今一つ自信が持てずにいました。
客観的な方法無いものかとNetを探すとありました。
スペクトラムアナライザー方式です。
これは次回に。
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 8月17日(土)21時07分53秒 |
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今回はスペクトラムアナライザー(以降 スペアナと略す)によるスピーカーの音響特性測定する。
測定するには @マイク
A三脚(マイクを乗せる)
Bアンプ(AVアンプ可)
Cパソコン(マイク入力とヘッドホーン出力端子付き)
D測定アプリ
が必要だが、マイクがないので購入必要(他は現用の物でいけそう)
早速、北区下中野にある松本無線パーツに行き、コンデンサーマイクを(WM-61A)を購入。
たまたまPanasonic製だった。2個で315円と安い。 性能は20Hz〜16khzほぼフラット。
20Khzまでフラットがベストだが、これで妥協することにした。
次は測定アプリだが、これはNetでFreeソフトを見つけた。
20hz〜20Khzの信号をパソコンから出力し、アンプに入れスピーカーを鳴らし、それをマイクで拾い、パソコンのマイクに入力しスペアナアプリで表示するという流れになる。
信号発生器やスペアナなどの働きを、パソコンで出来るのだから現役の時分からするとまさに隔世の感がする。
写真は
・パソコン、ケーブルの周波数特性
(AVアンプ、マイクは含まないが10Khz超はかなり落ちている)
・DS-30Bオリジナルのスペアナ波形
15Khz位までフラットになっているが、パソコンなどの周波数特性を考えると
高音部が相当持ち上がっている)
・測定状況の写真(B/W685を測定中の写真)
無響室や原っぱでは問題ないが、一般家庭の部屋でスピーカーの特性を測定するのは、なかなか難しい。壁や天井などからの反射があるからだ。
トゥイーターとウーファーが離れているので、スピーカーとマイクとマイクの位置は非常に重要になる。
高音は指向性が強く、低音は広がる性質があるので、一つのマイクで拾うとなると距離と高さ設定は重要だがある程度の割り切りが必要。
試しに離して測ったスペアナ波形はメチャクチャだった。
(耳で聴いた限りでは問題ないが)
それらしい波形を得るためには出来るだけ近づけなければならないことが判り、距離74cm高さ50cmとした。
ともあれ、DS-30Bのスペアナの周波数特性は、かなり凸凹はあるが、数十hz〜15khz位は出ていることが判明。
しかし、測定中に重大なことが判明した。
この続きは次回に。 |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 8月20日(火)20時42分53秒 |
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毎日暑い。
こんな日は涼しい室内に限る。ということでまた投稿。
スペアナで測定している途中で1.5Khz〜3khzあたりでトゥイーターにビビりが発生し、激しく高調波が出ている!
こんなはずはなかろうと入力レベルを下げたり、もう一つのDS-30Bスピーカーを試したりしたが同様だった。この現象はスペアナの特性になぜか現れない。
音楽や言葉に1.5Khz〜3khzの信号が入ると耳触りな音が発生するのだが、この音域は通常もっとも多く、したがって聴感への影響が大きい。
そう思って音楽などを聞くと高音が強調されたように聴こえる。
初めからこのような現象があったとは考えにくいので、経年変化の可能性も考えたがーーーーーーー判らない???
測定系の問題かと考え、B&W 685で試したが問題なかった。
何らかの対策をとる必要があると結論。
35年も前の商品なので補修パーツは手に入らないし、三菱電機ではこの分野から撤退して久しい。
他社製の同様特性のスピーカーユニットに交換することにした。
松本無線パーツには代替可能品はなくネットで探す。
条件は、@クロスオーバー周波数1.5khzが実現できるユニット。
A入力インピーダンスが8Ω。
B音圧が92db程度 など
こうすれば、ネットワークの部品定数を変えなくても済むはず。
価格も重要ポイントだ。
Fostex社製 FT48D 小泉無線で、ネット価格@7980円サイズ形状も近い。
少し高いが仕方がない。 (Fostexはフォスター電機の子会社。)
写真(上)はDS-30Bのウーファーの周波数特性
(中)はDS-30Bのトゥイーターの周波数特性
(下)Fostex社製 FT48D の特性表
続きは次回に。 |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 8月22日(木)20時27分56秒 |
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いつまで続くこの暑さ
DS-30Bのウーファーとトゥイーターの周波数特性は、エンクロージャ内にある
ネットワーク回路を、ウーファーとトゥイーター用に分割し測定したものです。
二つを重ねたら判りやすいのですが、クロスオーバー周波数は1.3〜1.5Khz位にありますのでほぼ仕様どうりでした。
ネットワークはハイパスとローパスフィルターの組み合わせで構成され、-6db/oct、-12db/oct、-18db/octなどがありますが、DS-30Bは、-12db/octで構成されています。-6db/octに比べ部品数は約2倍になります。
(写真1枚目)
数字が多いほうがいいというものでなく、設計思想、スピーカーユニットなどで決まるようです。
セメント抵抗(白いもの)が見えますが、これは高音レベル3段調整用です。
写真を見るとバイポーラ電解コンデンサーが使われていますが、これはマジやばいです。
現役時に、電解コンデンサーの極性ミスや耐圧オーバーで苦労したことが思い出されますが、ご存じのように電解コンデンサーは、経年変化に弱く液漏れや電解液の減少で、容量変化や漏れ電流増大などが起こることです。
寿命は一般的に20〜40年と言われていますので、35年も経過しているのでどうなっているか判りません。
これから何年も使用していくためには、経年劣化に強いものに変更しなければ安心して鳴らせません。
現在販売されている中級以上のスピーカーユニットにはフィルムコンデンサーが使用されていまして、自作スピーカー用としても各種販売されています。
秋葉原や日本橋に行けば買えますが、岡山では適当なものを買うことはできませんので、やっぱりNet-shoppingです。
結果、USA Dayton社のオーディオ用フィルムコン250v8.2μF、250v15μFを各2個購入。なんと2440円なり。
メーカーが買うのに比べればベラボウな値段だろう。
部品交換作業を行う。久しぶりの箔カットと半田付け。
(写真2枚目)参照
エンクロージャ内に取り付けるので音の振動対策としてボンド固定をする。
(写真3枚目)参照
続きは次回
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 8月24日(土)20時32分27秒 |
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やっと雨が降りました。
畑をやっている坂本さんや豊川さん達もきっと喜んでいるのではないでしょうか?
さて、なかなか作業が進みませんが残課題の方向付けを行います。
DS-30Bの部品を可能な限り活用するということでスタートしていますが
@高音切り替えを残すか
この機能は最近は高級品にしかありませんし、スペアナの波形でもわずかな差しかありませんが、耳のいい人が聴けば大きな違いがあるのでしょう。
懐かしい形のロータリースイッテが使われていますが、部品も問題なさそうでなのそのまま使うことにしました。
写真(上)(中)
Aエンクロージャ方式
DS-30Bはバスレフという方式で、その空気孔は三角形です。
(3枚目の写真の下方に見える)
スピーカーのコーンが振動し、空気が圧縮されたり伸びたりする訳だがこの時の空気抵抗を加減し、より低い低音を出そうと工夫されたもの。
三角形に優位性は無いようで開口部面積と奥行きで決まるとされています。
多くは丸形や矩形ですが、全体の形とマッチする矩形としました。
これで、主な部品と方式が決まりました。
次回はいよいよ新しいエンクロージャの設計です。
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 8月25日(日)20時53分21秒 |
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雨が降りだいぶ暑さも和らぎました。
今回から新エンクロージャの設計製作に入る。
DS-30Bの低音特性を維持するためには、オリジナルと同容量(44L)のエンクロージャが必要なことは判っている。
そこで、スピーカー改造(2)で述べたように横幅320mm高さ575mmが限度で、後方が狭まった6角形のエンクロージャーとした。
このサイズで、44Lを確保するためには奥行は380mmであればOKとなる。
(板厚は22mmとして)
写真が設計図
セクションペーパーに鉛筆で書いてたものをデジカメで写したものなので若干見にくいのはご容赦。
機械屋さんが見たらメチャクチャな図面かも知れないが、自分が見て判ればいいので気にしない。
スピーカー設計理論では硬く重厚な材がいいと言われているが、折角の手作りなので少し変わったものにしたいと考え、種々検討し最終的にスプルースパインを中心に使うことにした。
これは松系でアメリカからの輸入が多い。
(今頃は杉など一部の種類を除き、輸入がほとんどらしい)
タモなどに比べると収縮率は同様だが、比重は30%程度低く、軽軟で木目がまっすぐできれいである。
無垢の材木は大体、佐々木木材で買う。約27万円/m3とほぼタモと同値だった。
無垢材は各種厚があるが27mm程度の物を購入。自動かんな、手押しかんななどを使い22mm厚の板材に仕上げる。
ここで無垢材特有の収縮率の問題を解決しなければならない。
木材は乾燥すると収縮する度合いが大きく、使い方によって将来ヒビが入ったりすき間が空いたりする。
収縮率は木目方向と木目と直角方向では2倍くらい違い、板幅が100mm超では注意がいる。
設計図でこれが起こる可能性があるのは、約300mmの前面部でフロントバッフルと呼ばれる部分である。
そこで前面部には収縮率の低いベニヤ板を使うことにした。22mm厚がなく18mm厚で我慢することにした。
(自作エンクロージャでは全体をベニヤ板で作ることが多い)
今回もつい書きすぎたようだ。
次は次回に。 |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 8月27日(火)20時26分13秒 |
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雨を境に気候が秋型になったようで、夜が涼しくなりクーラー使用が減った。
佐々木木材には多品種の木材が揃えられている。中には何年も売れずに残っているものもあるようだが、スプルースは回転が速く在庫は多い。
木材は中の水分が抜けるのに時間がかかる。丸太から板状に製材し機械乾燥(強制乾燥)にかけられ水分含有率を15〜20%にして木材屋に来る。
余談だが、高級家具では自然乾燥で何年も寝かし、安定したものを使うことが多い。
木材表面と内部では当然違うし、倉庫に置いている間に含有率が変化すると、そりや歪みも変化する。
私の持っている設備は小型なので、大きな木材やそりや歪みの激しいものは加工できないので、出来るだけまっすぐなものを選ぶ。
問題は他にもあって、
規格品ではないので木材幅、長さ、厚さも当然バラバラである。
そこで最終完成寸法、組み合わせを考えながら適当な材を選ぶことになる。
後々の加工がスムースに行なえるかが、これで決まるので慎重にならざるを得ない。
選んだ木材は厚さ27mm物で幅180〜280mm、長さ1.8m〜2.5mが6本でした。
これをジグソーや自動かんな、手押しかんななど使い製材する。
更に、長さ10〜40mm位の余裕をもってカットします。
しかし幅は広い天板などで380mm、側板は280mm必要なので、いわゆる
板ハギ(板接ぎ)をし必要な幅にします。
このためには正確な端面加工が必要で、手押しかんなの出番です。
今回の加工で難しいのはエンクロージャ後方の角を構成する22.5度の端面加工です。
これが正確でないと組み立てた時に、6角形エンクロージャの内側か外側の合わせ目に隙間できる。外側に出来たら不細工です。
バンドソー、手押しかんな、最終的には手かんなで仕上げる。
こんな苦労をして仕上げたのが写真。これで小さいのを除き2台分。
この続きは次回に。 |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 8月29日(木)19時40分32秒 |
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今回から組み立て開始です。
今回のスピーカーエンクロージャは6角形をしているので、直角の組み合わせである4角形より難易度が高い。
木材の接着は、接着剤を塗り圧着して一晩程度保持して行なわれる。
圧着は相当強い力で締め付けることが必要であるが、そうすると90度や180度以外の角度を持った締め付けは、圧着部に100%の力が掛らず別方向のベクトルが発生する。そのベクトルは隙間を作る。
6角形では外側に隙間が開き不細工なものとなる。
この弊害を極力減らすために組み立て治具を用いる。本来は側面も抑えるようなものが望ましいが複雑になるので上下の固定のみで良しとした。
(写真上参照)
接着剤は塗布してから圧着までの余裕時間(オープンタイム)の長いものと短いものがあり、木工用で使われる酢酸ビニル系は10分位が多い。
この時間内に圧着作業が終わらないと、接着性能が落ちるので手早くしなければダメなので忙しい。
つまり6面同時には出来ないので、先ず外角が135度の所から始める。
接着は失敗したらやり直しは効かない(ニカワなどは可)ので慎重に。
クランプやハタ金などの締め付け治具を総動員して一晩固定する。
(写真参照)
これを繰り返す。
ではまた次回に。 |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 8月31日(土)18時54分35秒 |
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台風15号は温帯低気圧に衰え、岡山にはほとんど影響がなく良かったです。
エンクロージャの組み立ては前回にも言いましたが、一挙に出来なく大変で何回も同じような接着が続きます。
写真(上)はフロントバッフルの接着。
写真(中)は天板、底板の接着。
写真(下)は接着完了。
2つとも隙間もほとんど目立たずマァマァの仕上がりで一安心。
次は目違い(接着面に出来る段差)や隙間の解消作業です。
また次回に |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 9月 3日(火)21時18分32秒 |
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やっと就寝時のクーラーがいらなくなり、過し易くなりました。
前回に底板は接着と書いたが誤りでした。
何らかの要因で、内部変更が必要な際に外れるように、底板はネジで固定しました。
(写真上)
エンクロージャ外観も出来上がったが、細かい作業が続きます。
まず、天板、底板と側板の段差を手カンナで削ります。
側板より0.5mmほど大きくカットして作っているので、バラツキがあっても大体外側に出ます。
そこを削ればいいので作業が楽ですし端面がきれいです。
しかし切れるカンナでないと、木目がつぶれたりするので良く研いだカンナを使います。
次は表面にサンドペーパーを掛けます。
自動カンナのカッター刃痕や手カンナのスジなどを見えなくし、塗装ムラの軽減に役立ちます。
表面を#120番や#240番のペーパーで全体に行なう。
次に水拭きを行う。
水をたっぷり浸み込ませた布などで、全体を濡らすように拭き一晩乾かす。
また全体を#240番あるいは480番のより細かい番手のサンドペーパーを掛けます。
時間もかかり面倒だが、良好な仕上げを求めるな場合は欠かせない作業だ。
ペーパー掛けはほこりの様な削りカスが舞うので、この作業には粉じん防御用マスクは欠かせないが、暑い季節は鬱陶しい。
でも塵肺になったら怖いのでやむなく着用している。
次は「とのこ」の塗布。白色と黄色がありホームセンターにも置いてある。
(写真2枚目)
これは木材の合わせ目の隙間や木材の導管に充填し、塗装が均一になるようにするもの。
砥石を極めて細かく砕いた超微粒子で水で溶いて使う。
少し粘り気がある状態にして布などで円を描くように摺りこむ。
生乾き状態で布などで拭き取り乾かす。
乾いてから、表面に残っているとのこを布などで除去する。
この作業も表面だけだが結構面倒だが、エンクロージャは凸凹が少ないのでまだマシ。
ものによってはこの工程は省略することがある。
(写真3枚目)
次は次回に。
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 9月 5日(木)19時51分44秒 |
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水拭き後のペーパー掛けも終わりいよいよ塗装に入ります。
(写真上)
色々な塗料と塗装方法があり迷ってしまいますが、簡単でしかも失敗が少ないオイル塗装(オイルフィニッシュ)が私のお気に入りです。
更にオイルの中でもっとも塗装のムラが出にくい透明色にしました。
透明と言っても少し黄色がかっており、木材が経年変化で色が濃くなったような色が多く自然です。
私が良く使うのは、ホームセンターでも売っている「ワトコ」ナチュラルで、英国生まれの塗料で原材料にホルムアルデヒド・トルエン・キシレンは不使用なので塗装中でも気分が悪くならない。若干高いのが玉に傷。
(写真中)
植物油を主体とした塗料で、木材に浸透して木材表面には塗膜をつくらないので木目などが明瞭に出る。
刷毛で外側はもちろん内部もたっぷり塗り30分くらい放置後、布などで拭きとる。
一晩ほど乾かし、再度刷毛で表面のみ(もったいないから)塗り、すぐに#400番くらいのペーパーで、木目に沿って軽くスリスリ。
布などで拭き取るとすべすべの仕上がりになる。
また一晩乾かす。
次にレモンオイルやワックスの入った汚れ防止の入った仕上げ剤を塗布しやっと完成しました。
(写真下)
「お風呂ですよー」なのでつぎは次回に。
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 9月 6日(金)18時56分9秒 |
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今回で伝言板投稿200件目のようです。意外と少ないように感じますが。
さて、前回まででエンクロージヤ本体は完成しましたが、端子板などの付属品が残っています。
入力端子板は後方の開口部に取り付けられます。
DS-30Bでは入力として+とーの2つだけでしたが、ウーファーとトゥイーターを独立駆動(バイワイアリング)を可能にするために4つになります。
少し見栄えのいいものを使かおうという訳で探しましたところ、(8)回目で紹介したフィルムコンデンサーのメーカーUSAのDayton社に手ごろなものがありました。
(写真上)
真鍮に金メッキを施し長さはt=21mm以下の端子板に使えるバイディングポスト。
端子が緩まないようにをグイグイ締め付けるので、端子板は少し堅めのタモ材にしました。(t=18mm)
(写真中ーーー孔加工前のもの)
エンクロージャ内部での音反射を抑えるために、グラスウールやフェルトの吸音材を入れる。
DS-30Bにも入っており、材料名は何か判らないがそれを使うことにした。
(写真下の黄色のもの)
オリジナルと同様にエンクロージャ内の後面、天面、片側面の3面に入れる予定。
他にスピーカーの取り付け用材料が要るがそれは次回に。 |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 9月 8日(日)18時40分31秒 |
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前回に引き続き取り付けパーツについて。
(写真上)の大きな円状物はウーファー用のスペーサーで手芸店の「ドリーム」で買ったものでスピーカーに合わせてカットしたもの。
(布を物色する男性は一人だけ早々に出てきた)
ウーファーなどを鳴らすと、スピーカーのコーンはもちろん、フレームもエンクロージャも振動する。
この時エンクロージャとの間にビビりが発生し邪魔な音になる。
これを防止するために、フェルトやスポンジなどの薄く柔らかいスペーサーを入れ防止する。
少し腰のあるものが扱い易いようなので布にレザーを張り付けたものを買った。(1m幅で900円)
写真左上の赤四角は端子板用のスペーサー。
写真左下の大黒丸はトゥイーター用で購入時に付属していたスポンジ、小黒丸は高音切り替えスイッチ用。
写真中はそのほかのパーツ。
写真下はパーツ取り付け途中のもので、トゥイーター、高音切り替えスイッチ、端子板(後面なのでリード線しか見えないが)、ガラスウールなど。
ここまで来ると形が出来上がってくるので作業も早くなる。
もうすぐ取り付け完了だが次回に。
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 9月13日(金)16時09分7秒 |
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また蒸し暑さがぶり返してきました。
感覚的にはこれを残暑と呼びたいですね。
さて、スピーカー改造もいよいよ終盤です。
遂に完成しました!! (写真上)
重量14.8kg(1台当り)オリジナルは20kgだったので約25%軽くなった。
これはエンクロージャの材質がスプルースに変わった為。
一般には重いほうが音響的にはいいとされていますが、さてどうでしょうか。
早速、聴いてみたーーーーーGood!?
とくに大きな問題はは無さそうだが、人間の耳、ましてや私の耳などはいい加減なもの、そこで電気・音響的に測ってみることにした。
(写真中)
測定条件:Mic高さ45cm、スピーカーとMic間70cm、高音切り替えNormal、
前グリル無し、アンプGain-30db。
結果のスペアナ波形は(写真下)凸凹が激しく、スピーカー改造(6)でもびっくりしましたが今回もです。
これらの評価は次回に。 |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 9月15日(日)20時55分52秒 |
編集済 |
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台風の影響でしょうか今日は朝から雨ですね。
さて完成したのはいいのですが音響スペクトラムを測ってがっくりです。
ひどい特性です。(写真下ーーーー前回の写真を再掲)
先ず目立つのは450hzと2.3Khz付近の落ち込みで、どちらも15db位のディップがあります。
100hz付近と比べると20db以上の差になります。
20dbで10倍差ですからこれは大きい。バイオリンなどの楽器でこの音を奏でても小さくなり不自然に聴こえてしまいます。
この要因を調べます。
マイクに入ったすべての音がスペクトラムに反映されますので周囲配置は重要です。(これほど影響すると判ったのは今回いろいろ調べてから)
すなわち測定用のマイクの高さとスピーカーの距離、周辺の天井、壁、窓、物などすべてが音の反射に影響を与えます。
色々と配置を変えて測定しました。
マイクとスピーカーの距離(この場合は45cm)を変えずにスピーカーを窓の方向に移動した時の波形が(写真上)です。
450hzと2.3Khz付近の落ち込みは無くなっています。
周囲からの反射音が干渉して打ち消しあい落ち込みが発生していたのです。
いわゆる定在波です。
これは無響室あるいは広い空間に浮かべて測る以外に無くすことは出来ないが、スピーカー本体の構造や性能にまつわる問題でないことが判ればよく解決は配置を変えるなど別の方法になります。
「お風呂ですよー」の声あり。次は次回に。
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 9月18日(水)17時53分6秒 |
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今回も音響スペクトラムの検討です。
配置の影響が大きいのは前回でも明らかですが、気になっている部分が他にもあります。
50hz〜200hzの低域部の凸凹です。約10db差であり3倍相当です。
これがエンクロージャの材質や構造に関係するとなると厄介です。
これまでの音響スペクトラムの測定はすべて室内でやっており、得られた
音響スペクトラムには、若干の差はあっても凸凹はほとんど存在しています。
室内では壁・天井・家具などがあるため、音が反射し定在波が発生し凸凹に現れます。
そこでスピーカーを外に向け、庭にマイクを置いて測定することにしました。
その音響スペクトラムが写真上です。
見事に凸凹が減少しています。やはり想像以上に反射が多いようです。
狭い庭なのでまったく障害物がないという訳にはいかず、200hz当りにまだディップが残っています。
室内での音響スペクトラムには無かったので、これも反射波の影響と思われます。
参考に室内測定の波形を写真下に掲載します。
次回は残る問題について考えます。
いつもながらくどい説明ですみません。 |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 9月23日(月)21時40分27秒 |
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昨日の半沢直樹(最終回)は後味の良くないドラマでした。
音響スペクトラムの検討が続きます。
写真上のスペクトラムはエンクロージャのダクトは開放、高音切り替えスイッチはノーマル(中間位置)
写真中のスペクトラムはエンクロージャのダクトをスポンジで塞ぎ、高音切り替えスイッチは高音強調(右側位置)の場合です。
二つのスペクトラムからダクト効果は、40〜50hzで3〜4dbの差があります。
ダクトを設けたことでこれだけの効果が得られたことになります。
(最近では中級以上のスピーカーユニットにはスポンジが付属している)
次は高音切り替えスイッチの効果ですが、2khz付近から差が出始め、10khz付近では右側で+3〜4db強調されています。
回路定数からすると左側(低減)にした場合はノーマルに比べ、ー3〜4dbとなります。聴覚上はそんなに差があるようには聴こえませんが。
音響スペクトラムの写真を沢山紹介してきましたが、反射波の影響が大きく「素の特性」は、無響室や周囲に障害物のない空間が無い限り判りません。
しかし今までの測定結果から、このエンクロージャはフラット特性ではないにしても、そんなに悪くないのではと推定されます。
内部反射低減のグラスウールなども適当に入れたにしてはマアマアか。
しかし、(6)で紹介したパソコン+ケーブルの特性を見ると10khz付近でー7〜8db下がっている。(写真下)ーーーー再掲
これを勘案するとノーマルでも1khzに比べ5db程度強調されていることになり、これはちょっとまずいです。
この問題解決は次回で。 |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 9月24日(火)20時29分37秒 |
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高音域が出過ぎていることの解決の前に、前面グリルを作成します。
エンクロージャ前面には何も付けず、スピーカーコーンがむき出し状態で使うのが音響的には一番いいのです。
そのように使っている人もいます。
しかしスピーカーむき出しでは、他と調和しないと嫌う人もいますので家具の一つと見せるためにグリルを付け場合があります。
私の場合は床置きで使いますので、孫の絶好の標的となり、指でつついてコーンを凹ましたり、破ったりされる懸念があります。
その対策として、前面に着脱可能のグリルを付けます。
写真上はグリルの木のフレームを接着しているところで、クランプを用い一晩圧着します。
コーンをガードするような構造にしています。(写真中)
フレームが出来ると次は布(網でもよい)張りです。
理想的な布は空気の波(音波)の進行を妨げないように、開口率の高いものが望ましいのですが、しかし網戸のようなものでは内部が見えすぎます。
netではスピーカー用の布を売っているが、風合いが判らないし何といっても高い。
という訳で、また手芸屋「ドリーム」に行き生地さがし。
周りは女性ばかりで居心地が悪いが仕方がない。
無地でベージュかグレー系で、向こうが透けて見える程度のもので、出来れば少し伸縮性のあるものがほしいのですが、何百種類もあるがなかなかこれというものが見つからない。
割り切り割り切りで決めたのが1mで1000円位の布。
タッカーという大型ホッチキスでシワが出ない様に張ったのが(写真下)のもの。
横に並べたのは元々のDS-30Bのグリルで大きさの違いが判ります。
帆布でもない限り、布をいくらピンと張っても、孫の指を防ぐことは出来ないので更なる対策が要ります。
そこでグリル内側に荒目の硬いネットを張っているのですが、写真枚数制限が
ありますので省略します。
「お風呂ですよー」の声あり。次は次回に。 |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年 9月29日(日)20時49分52秒 |
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岡山ビデオ会のHPの写真が新しくなりましたね。アングルがいいです。
さて、フロントグリルが完成し、早速取り付けスペクトラムを測ってみました。
(写真上)
結果は7〜9khzがグリル無しに比べ凸に盛り上がっていることが判明。
(グリル無は写真中)
再度グリル無で測ったり、グリル内側に張った荒目の硬いネットを外して
測ったが無関係だった。
さて困ったことになったと色々考えていたところ、左右のスピーカーでトゥイーター位置を変えていることに気づき入れ替えて測りました。
(写真下)
7〜9khzの盛り上がりが無くなっています。
どうやら、グリルフレームのトゥイーター保護木枠の間隔が狭いため、トゥイーターのスペクトラムに影響を与えているようです。
グリルの左右を入れ替えると木枠間隔が広くなり{改造(22)の写真中参照}顕著な影響がなくなったものと判明。
左右のグリルはどちらにも取り付け出来る構造で良かった。
次は次回に。
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年10月 7日(月)19時56分26秒 |
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今までの音響スペクトラムは、1台のスピーカーで測定していたが、
しかし実際には左右2台のスピーカーで聴くわけで、この時のスペクトラムはどんな形になっているのか興味があったので測定してみた。
(写真上)
測定位置はソファーでテレビを見ている場所なので、マイクとスピーカーの距離は約2.8mである。(今までは70cm)
相変わらず凸凹が激しい状態で、ほんとにこんな音を聴いているのかと疑問になる位だ。
しかしここで疑問が、
今まではパソコンとケーブルの伝送特性を加味して考えると、高域上がりと考えていた。
しかし(写真上)の特性では10khz付近で5〜6db落ちており明らかに違う。
この差はもっとよく検討しないと間違ったことになりそうなので今後の検討課題にすることにした。
当面は3段階の高音セレクターを調整して使用する。
これで一応完成。
エンクロージャをキッチリ作りグリルも付け、特性もそこそこだが何か足りない。
じっくり眺めるていると、姿がのっぺらぼうでしまりがないことに気がついた。エンブレムが無い。
(写真下)
次回は仕上げについて。
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年10月 8日(火)21時39分54秒 |
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音の良し悪しには無関係だが、これがあると無しでは存在価値が違う?。
名無しのごんべいでは困るので、銘板を作ることにした。
木やアクリル板に手書きする方法もあるが、細かい文字が書けないし第一に格好が良くない。
銘板と言えばアルミに印刷したものが多いが、安く手軽にとは行かない。
色々調べた結果プリントパターン方式があることが判明。
ネット情報は正に玉石混合で要注意だがよさそうな内容を発見した。
真鍮板にエッチングする方法で、若干手間は掛るが比較的安く手軽に出来そうなので早速チャレンジすることにした。
主な準備物は
@真鍮板(1mm厚) Aエッチング液 BアイロンCプラスチックの皿 D銘板原稿 Eレーザープリンター
真鍮板はホームセンターで手に入るし、アイロンやプラ皿は家にあるものが使えそう。
エッチング液は塩化第2鉄液であるが画材店には無くて、松本無線パーツでプリント板手つくり用のものを入手した。
(写真上)は真鍮板とエッチング液
銘板原稿はエクセルやワードで簡単に出来るが、原稿の裏返しが出来ないので、パソコンに内蔵されている「ペイント」というソフトを使うことした。
これで作った原稿が(写真中ーーー白黒反転で裏返し)
この原稿をコンビニのコピー機で、銘板などの実際寸法に濃いめのコピーをする。
この原稿を裏にして真鍮板に密着、動かない様にしながらアイロン(強)で10〜20分加熱圧着させる。
これでコピー図柄のカーボンが真鍮板に張り付く。
これを真鍮板ごと水に入れ、コピー紙がふやけたところで指腹で慎重に紙を剥がす。
文字などの細かい部分はなかなかうまくいかないが少々は割り切る。
50℃c程度に温めた湯をプラ皿に入れ、エッチング液を同量程度入れかき混ぜ、40℃c程度の液にする。(高すぎると反応が早くなり加減が難しいとか)
そこに真鍮板を入れ柔らかい筆などで、表面をなでるように30分程辛抱強くゆっくりかき混ぜる。(写真下)
次は次回に。 |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年10月 9日(水)18時04分1秒 |
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台風24号はほとんど影響なく通過して良かったです。
(写真上)はエチッング済みの真鍮板をサンドペーパーで表面のカーボンを除去したもの。
文字以外の所も砂を降ったように細かくエッチングされており、上等な仕上がりとは言えないが、それらしいものが出来たので我慢する。
次は文字部分を黒くするために金属用塗料を塗布する。
(写真中)
乾燥後#240サンドペーパーで、エッチングされた凹部の塗料が残るように表面の塗料を削り取る。
何しろエッチング深さは深いところでも0.2mm程度しかないので慎重に、慎重に。仕上がったものが(写真下)で、定格銘板、グリル用バッジ、入力端子表示板を同時に作った。
次回はいよいよ最終回。 |
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投稿者:浅野目 投稿日:2013年10月11日(金)18時47分39秒 |
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今回で27回目になり自分でも驚いています。
エッチングが終わり次は分割です。
板厚が1mmなので金切ハサミでも切れないことはないが、歪んでしまうのでスクロールソー(糸のこ盤)で切断することにした。(写真上)
スクロールソーは木工用に使っており、少々荒っぽい使い方をしても問題ないが、この加工ではブレードを2本も折ってしまった。
そのかいあってか端面などは後加工が不要な程きれいに仕上がった。
取付用ネジ穴加工を行い、ビビり防止布を下にして真鍮ネジで取付た。
(写真中ーーー前面グリル下方にバッジ)
(写真下ーーー後面上方に定格銘板と入力端子表示)
これでやっと完成!
後は聴くだけだが、スピーカーの配置によって、聴こえる音は大きく変化するすることが、途中の特性測定でも明らかになったように、どこで聴くかが問題。
無響室や周囲に何もない空間で聴く場合は、スピーカーの特性そのままに聴こえるのだろうが通常はあり得ない。
こうなってくるとどんないいスピーカーを買っても、作ってもそれだけでは不十分で、周囲環境を整えることが重要になる。
しかし、幾ら環境を整えても、スピーカーから出ていない音は、聴こえないので、低音(50hz程度)も高音(20Khz程度)も十分出るスピーカーが良いスピーカーの条件の一つになる。
あとはいかにいい環境を作るかが今後の課題だ。
その他に、
最近は聴こえないと思っている音でも脳は感じているので、30khzや40khzまで必要だとするメーカーや評論家がいるがどうなんだろうか?
若い人では20khz超も聴こえるらしいが、今回の測定で判ったのは、現在の私の耳は11khzまでしか聴こえなかった。
イルカや他の動物では超音波で会話しているらしいが、彼らにいい音の判別をやらしたら面白いな。
これでこのシリーズは終了です。
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